「小型充電式電池」って、どんな電池?

何度も繰り返し充電して使える電池「二次電池」のことで、一度の使用で廃棄される「一次電池」と区別されているんだ。「ニカド電池」や、「ニッケル水素電池」「リチウムイオン電池」などがあります。

「リチウムイオン電池」って?

ニカド電池、ニッケル水素電池の1.2Vに対し、約3倍の3.6~3.7Vの出力電圧があります。エネルギー密度が高いので、携帯機器を小さく、軽量化するのに役立っているよ。形状は円筒形、角形などがあります。
主に、デジタルカメラやパソコンの電源、モバイルバッテリーなどに使用されているよ。

小型充電式電池のリサイクルはどこがするの?

JBRCの契約している運搬業者が、JBRCの契約しているリサイクラー(リサイクル工場)に運び、再資源化処理を行い、再生資源にして、それぞれの原材料として、材料メーカーに納められています。

小型充電式電池のリサイクルで、どんなモノが再生されるの?

リサイクラー(リサイクル工場)に集められた小型充電式電池は、さまざまな再資源化処理工程を経て、ニッケル、カドミウムや、コバルトなどの希少な金属の原料や金属化合物(再生金属原料)となります。
その再生金属原料は、材料メーカーに納められ、カドミウムは再びニカド電池の材料に、鉄・ニッケル混合物はステンレス材料に、コバルト、鉄、アルミニウム・銅などの混合物は磁石などのコバルト合金材料に使われています。




「JBRC」は、どんな団体なの?

JBRCは日本の小型充電式電池メーカーや、小型充電式電池の使用機器メーカー、それらの輸入事業者などが集まってつくられている団体なんだ。共同で小型充電式電池を「資源有効利用促進法」に基づき全国的に回収し、リサイクルを推進し、循環型社会を目指して地球環境の保全に取り組んでいるよ。

「循環型社会」とは、どんなものですか?

これまでの大量生産・大量消費・大量廃棄型の経済社会を見直し、地球環境の保全のため、日本(経済産業省)では「3R」の取り組みが推し進められているんだ。

「3R」とは、 ・リデュース ・リユース ・リサイクル (Reduce=ゴミそのものを減らす) (Reuse=そのまま繰り返し使う) (Recycle=再び資源として利用する)

――の3つの英語の頭の文字を取って名付けられたもので、この取り組みがなされた社会のことが「循環型社会」と呼ばれている。企業や学校はもとより、地域や家庭でも、子供も大人も共に協力して取り組んでいかないといけない大切な課題なんだ。

なぜJBRCは、小型充電式電池を回収しているの?

地球は、これまで経済優先で資源を無駄に使い、資源を使い捨てしてきたため今、危機的状況にある。地球の「希少資源」を再び使える材料とする小型充電式電池のリサイクルは、法律(『資源有効利用促進法』)により、電池メーカー、電池使用機器メーカー、ならびにそれらの輸入事業者が行わないといけない義務になっているんだ。
この義務をできるだけ、スムーズに実行するため、JBRCが設立されました。回収や再資源化などにかかわる費用は、JBRCに参加する会員企業が負担しています。

「リサイクラー」って、何なの?

JBRCが小型充電式電池の再資源化処理の作業をお願いしている再資源化処理事業者、リサイクル工場のことです。

どんな「分別」をしているの?

回収した小型充電式電池はまず電池の種類ごとに分別しています。充電できない使い切りの乾電池やボタン電池、カメラなどによく使われるリチウム電池は、再資源化処理の障害となりますので、混ぜないように注意してね。

「希少資源」は、どんなものですか?

地球上に存在するさまざまな資源のうち、少ししか採掘できない(採れない)モノを一般的に「希少資源」と呼んでいます。例えば、金・銀・プラチナ、宝石類など鉱物資源を指すのが一般的ですが、小型充電式電池に使用されるニッケル、コバルト、カドミウムなども含まれているんだ。

「資源有効利用促進法」は、どんな法律ですか?

1991年(平成3年)に制定された「再生資源の利用の促進に関する法律」(再生資源有効利用促進法)を抜本的に改正して「循環型経済システムの構築」の具体化を図るため、2000年(平成12年)6月成立、2001年(平成13年)4月に施行された法律が、「資源の有効な利用の促進に関する法律」(資源有効利用促進法)です。この法律は、

・リデュース ・リユース ・リサイクル (Reduce=ゴミそのものを減らす) (Reuse=そのまま繰り返し使う) (Recycle=再び資源として利用する)

――の3つのことを実現するために定められました。